西馬音内盆踊り ~先祖の霊と踊る夜~数十年前、南は沖縄の竹富島から 北は青森まで、日本全国の祭りや芸能を撮影して回る機会があった。それまで、特に民俗芸能や祭りに興味があったわけではない。どちらかと言えば、海外の文化に魅力を感じていた。 だが、その土地に根付いて受け継がれてきた たくさんの祭りに出会い、衝...
タイのローイ・クラトン(2) タイで一番美しい祭りといわれる「ローイ・クラトン」。陰暦12月の満月の夜、人々はバナナの葉などで作った灯籠に花やロウソクを乗せ、水に浮かべる。 灯したロウソクの火がいつまでも消えなければ、願い事が叶うと信じられているのだ。古都スコータイでは、世界遺産・マハタ...
地獄 ~恐怖のテーマパークはなぜ生まれたのか?~ 先日、西洋の地獄観とその変遷をめぐる長編ドキュメンタリー、「地獄の地図 悪しき魂が集う闇」の翻訳を担当させていただきました。普段なら、ホラー系はおろかドンパチ系も苦手な臆病者なのですが、今回に関しては、サタンにそそのかされたのでしょうか。“地獄なんて面白そう”という...
巡る季節 巡る命(1) ~なぜ命には始まりと終わりがあるのか~もうすぐ桜の季節がやってきます。満開の夜桜の下で、「まだちょっと寒いね」といいながら飲む酒は、格別においしいものです。でも私は、こぼれんばかりに咲き誇った桜の花が、春風に揺れて舞い落ちる時期も好きです。 それは今年の桜の終わりであり、来年咲く桜にとって 始まりの時...
タイのローイ・クラトン(1) “幸福の夜明け”という意味をもつタイ北部の古都、スコータイ。バンコクから北へおよそ440キロメートルのこの地に、タイ族による最初の王朝が開かれたのは、1238年のこと。悠久の歴史に彩られたスコータイの旧市街には荘厳な遺跡が点在し、ユネスコの世界遺産にも登録...
ドキュメンタリーの魅力とは ドキュメンタリーは、旅に似ているかもしれません。思わぬ新しいことに出会える醍醐味があるからです。その新しいこととは、それまで知らなかった事実であったり、新鮮な感動であったり、自分とは違う価値観であったりします。 子どものころ、テレビでたくさん...
〜 心を込めて 〜 〜 心を込めてつくった「作品」には 時も言葉も超えて伝わる「魂」が宿る 〜 子供の頃、あれほど夢にまで見た21世紀がやってきました。それは、すべてが飛躍的に便利になって、何の不安もない理想的な時代のはずでした。しかし現実はどうでしょう。宗...